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何が読書に繋がるのだろう その1

 そんなことがわかっていたら、読書推進なんて苦労はないと笑われそうなタイトルを思いついてしまいました。

 とりあえず、自分のことを振り返ってみたいと思います。

 私の幼児期は、絵本が身近にありました。母が読書好きだったので私の初絵本はブルーナーの「うさこちゃん」でした。子どもが初めて出会う絵本というキャッチフレーズの5冊セットのものです。今のように赤ちゃんから絵本をという時代ではなかったので、多分2歳か3歳の時に出会っていると思います。母は、絵本を買い与えてくれる時、こんなきれいな本が手に入って幸せとよく口にしていました。子どもの教育というだけでなく、母自身にも喜びがあったと思います。

 またちょうど福音館の月刊紙が軌道に乗った時代で、保育園の斡旋で、毎月こどものとものペーパーバックを購入してもらっていました。母に読み聞かせてもらっていましたが、毎晩とか、頻繁ではなく、同じ本を何度か読んでもらっているうちに、自分だけでも楽しめるようになっていった記憶がうっすらあります。

 ただ如何せんペーパーバックなので、耐久性はなく、お気に入りの絵本は、ページが解けてバラバラになり、母が身近なものでとじ直してくれて、それでもその本が好きでした。

 あまり執着したせいか、母が本好きで本への愛着を理解するタイプだったせいか、ハードカバーで出版されたものを買い直してもらったリもしました。

 それらの本は、母の中では、絵本を卒業したら、どこかへ回す予定だったらしのですが、私が決して納得しなかったため、今でも私の手元にあります。