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できることと説明できること

 普段何気なくやっていることでも、説明できないことは、意外とたくさんあるような気がします。

 例えば、自転車に乗ることができても、自転車に乗っている状態を説明できなかったりします。そして乗っている状態を説明できたとしても、乗り方、どうやって乗ることができるのかは説明できなかったります。

 図書館員の仕事にしても、仕事の手順は説明できても、どうしてその仕事が必要なのかは説明できなかったりします。

 この説明できない状態は、仕事をこなすことで満足して説明という視点がない状態から、理解しているが漠然と捉えていて説明まで至らないまで、かなり幅の広い状態が含まれると思います。

 図書館のことをわかってもらえないと嘆く前に、言葉にしてみましょう。うまくいかなくても、諦めずに言葉にすることで、説明できるようになります。説明できるからこそ、一緒に考えることができ、図書館以外の人の協力が期待できます。

 また図書館に関わるようになって、一番驚いたのは、図書館という言葉からイメージするものが人によって違うことです。図書館が何をする場所だと思っているかが違うのです。そもそも、この図書館の定義を統一してからでないと話し合いにもならないと図書館協議会などに参加して強く感じました。

 ですから、私たちは言葉を磨き、説明できるようになりましょう。同じ志を持った仲間内のあ・うんの呼吸は気持ちがいいですが、それに流されて、共有しあえていると安心してしまっていませんか?

 図書館だけでは解決できないことも多々あります。最終的には外部の人たちにきちんと説明できることを目指しますが、まずは

仲間内でも言葉にしてわかり合うことを習慣にできたらと思います。