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楽しさのバリエーション

 自分の読書が充実すると、選書がしやすくなる気がします。

充実という言葉は、自分の気持ちに沿った本が選べることを思い浮かべて使っています。

 どんな時もこの本さえ読めば、気持ちが晴れるというような本は、実はありそうでないことは、自分を振り返ると感じられるのではないかと思うからです。

 確かに、無人島へ一冊持っていくとしたらというような問いにこれだという本を思い浮かべられる方は多いと思います。

 ただこれは極限の状態を想像した場合なので、毎日それしか読んではいけないと言い換えると、また見え方が違いますし、そもそも自分以外誰もいないという事自体、非日常的です。

 読書は、日常のもので、特別なものではないと思うのは、こんな時です。

 私たちは人と関わらずには暮らせないので。結果様々な思いを抱え、揺れ動いています。日常はそんな場所ですから、読書に求めるものは変化しているような気がします。

 読書は楽しみのひとつだと思いますが、楽しさにはバリエーションがあることは、自分の気分と向き合って読みたい本を選んでいくと、より鮮明になると思います。

 多分、意識していないだけで、読書が日常に組み込まれている人は、やっていることではあると思います。