· 

リストといっても

 前回、何気なくリストという言葉を使いましたが、ブックリストには、網羅する本の冊数に幅があり、一口にブックリストといっても、印象が違うかと思います。

 そして必読書があるような誤解が生まれるのは、蔵書を構築する際の目安として使われる基本図書の存在かと思います。

 必読書は、読むべき本として、挙げられた本を一人で制覇する感じがしますが、基本図書は図書館が持っていたほうがいい本という切り口なので、一人の利用者が全部読むべき本というわけではないと思うのですが、この辺の区別がつきにくいのかもしれません。

 ただ図書館員としては、基本図書にもできるだけ目を通す必要があると思います。

 

『絵本の庭へ(児童図書館基本蔵書目録1)』

『物語の森へ(児童図書館基本蔵書目録 2)』

 東京子ども図書館/編・出版 がおすすめです。

 

 目録と言うと情報優先で味気ない本が多いですが、これは美しい本で、手元に置きたくなるつくりです。件名索引もついていて、使いやすさにも配慮されています。

 絵本の方は対象年齢や読み聞かせに対応しているかどうかも示されていますが、これは鵜呑みにせずに、自分で確認する姿勢が大事だと思います。