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ジャッジする

 本を選ぶ力が一番つくのは、本を買うことだと個人的には思っています。身銭を切ると言う言い方をしますが、自分で買うことで、成功も失敗も血肉になる気がします。そうやって積み重ねたことが、新しい本に出会ったときの判断材料になっていくからです。

 図書館が難しいのは、自分の本ではないので、選ぶ際、自分の趣味が反映されてはいけないとブレーキがかかり、一つ間違えると、自分の趣味を封じるあまり、なんでもありになる危険があることだと思います。

 選ぶ際、自分が入ってはいけないと思いすぎると、判断することが怖くなったりします。

 選書する以上、どうしてもその本を評価しジャッジすることが必要です。

 そこで、図書館には選書基準や評価基準があるのですが、これがまた、実際の本と関連づけるのが難しかったりします。

 そこで、おすすめなのが、購入と切り離して、蔵書を評価してみることだと思います。一つ棚を選んでその中の本を評価して順位をつけてみるといった感じで、ジャッジすることに慣れていくのがいいと思います。

 図書館は、個人の本と違って、買うことから離れて本を見ることが、図書館としての役割や視野が保ちやすく蔵書として捉えやすいのかもしれないと思っています。