図書館の業務を考えると、たくさんの人が関わった方が、豊かになるものだと思います。判断に迷うことを話し合うことで、守るべきものが確認された上で柔軟性のある対応を模索できると思うからです。
迷うということは、白黒つけるのが難しいということで、図書館は、利用者という変化する存在と対峙しているため、簡単に答えがでないことの方が多いと思います。
ですから、ぱっと答えが出ないことを、煩わしいと思わずに、向き合っていくことの積み重ねが大事なのだと思います。
近年、効率的に業務を行うということに焦点が当たり、無駄をなくすことが最優先になってきていると感じています。
確かに時間も予算も有限のものです。けれど効率に振れすぎると、図書館が図書館でなくなる危険を孕んでいるような気がします。
話し合いが大事といっても、担当者会議や連絡会議が必要だといっているのではないのです。
会議すら、今は効率化から自由にはなれず、議事次第が組まれ、予定調和が求められ、結論ありきの会議になる場合があります。残念なことに時間をかけたからには、結果が出ないことは無駄だということになりかねないのです。
そこで計画的に会議を行うという形ではなく、話し合う素地をそれぞれが持つことで、変わっていけるのではないかと思っています。
簡単に結論が出ないことがわかった上で、疑問をぶつける、それをそれぞれが考える時間を持つというやりとりが自然に行われるようになったら、きっと変わっていけると思っています。
決めるのは裁量権がある管理職の仕事で、自分が関わるのは越権行為だと引いてしまったら、図書館らしく動けず、もったいないと思うのです。