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パソコンと図書館

 パソコンにあるデータは、フォルダによって管理されていることがほとんどで、フォルダの中にさらにフォルダを作って分類しています。

 フォルダを開けばさらにフォルダがあるという構造で、これを階層構造といいますが、これは図書館の分類ととても近い構造です。

 一説によると、図書館の分類法がパソコンの階層構造に影響を与えたとも言われているくらいです。

 ですから、図書館で調べ物をすることと、インターネットで調べ物をすることは、使う道具が違うだけで、調べる手順はそう違わないと思います。

 図書館では、分類が眼に見えるように配架されていて、意図的に階層構造を意識しなくても、目的の資料にたどりつけますし、学校図書館では、必要な資料が予め選ばれているという調べやすい環境になっています。

 一方、インターネットで調べるには、検索語の選択が重要になりますが、検索語は階層構造の理解がないと、調べたいことに適した検索語が決められません。

 階層構造というのは、概念の上下をつけることで、検索する際に、言葉を絞り込むには、その位置がわからないと、絞り込めないからです。

 検索語に手こずる場合、語彙の少なさが問題にされがちですが、語彙だけでなく、階層構造の理解も必須なのです。

 ひとり一台タブレットの導入で、図書館ができることが増えたと感じています。