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面倒になった時

 毎日やっていることでも自然にできる時と面倒だと感じる時とあります。60代、70代と歳を重ねると年々面倒だと感じることが増えるともいわれています。疲れや衰えといった身体の問題だと捉えられたり、気合が足りないといった気力の問題だと思われたりしています。そしてこの面倒くさいは厄介で、生活全般に蔓延していくことがあります。

 図書館は同じことを同じように繰り返すことが求められます。積み重ねていった結果、振り返ると形ができているという目に見えにくい仕事で支えられているからだと思います。それは変化を感じたり、達成感を感じにくいことでもあります。そのため面倒くさいが入り込みやすい環境なのではないかと思います。

 面倒になった時、やってみていることがあります。

 それは、おもしろそうという感覚を優先することです。私たちは経験からやらなければならないことに優先順位をつけて生活しています。けれど面倒くさいが芽を出した時は、この優先順位を封印して、あえておもしろそうを解放するのです。仕事のことなのか、生活のことなのか、何が出てくるのかも気にしないでおもしろそうに集中すると、面倒くさいが消えることがあります。そこから新しいアイディアが生まれたりもします。

 そして面倒くさいが蔓延し過ぎておもしろそうも出てこなくなった時は、自分で自分を褒めてみます。見えないところで頑張っているのですから、見えている自分が褒めるしかないこともあります。

 それでも面倒くさいが消えなかったら、自分の頑張りを見えている人と分かち合ってみるといいかもしれません。志が一緒の人には、見えにくい頑張りも見えるものです。

 大事なのは、元気な時から見える人とつながっていることかなと思います。