· 

意欲

 今日から4月です。年が明ける時も感じますが、年度が変わると何となく改まった気持ちになります。子どもでもおとなでも、あたらしいメンバーを迎える場所は特に新鮮な風を強く感じると思います。

 先日自治会便りが配られ、新小学1年生の紹介を読みました。私の住んでいる地区の自治会は、高齢化が進み学童期の子どもたちの数が年々減っています。今年新しく小学生になるのは3名、名前がコメント付きで紹介されていたのですが、どの子もテストや勉強をがんばるとコメントしていて微笑ましいと思いました。

こんなにやる気で入学を迎えているのだと思うと、おとなはこのやる気を受け止め、成長を見守り、時に手助けしていかなければならないのだと喝を入れられた気分です。

 私は、本の紹介などで小学校低学年の子どもたちと関わることが多いのですが、子どもたちは本が読めるようになりたいと思っています。子どもが目標として掲げることはないかもしれませんが、読めるようになった、読めたという喜びは私たちの想像以上に子どもにとって大きいものです。

 子ども読書推進に関わっている人は、子どもたちが自発的に「読みたい」と思ってくれることを願い、本のおもしろさを伝えようとしていると思います。ただ子どもたちと関わってきて思うのは、「読みたい」は「読めた」の次に来るものだと思います。初々しい新一年生の勉強がんばるの中に、新しいことができるようになる期待感を感じます。「読めた」は子どもたちの達成感の表れの一つです。「読めた」を子どもと共に喜びながら私も子どもたちの意欲に応えていきたいと気持ちを新たにしました。