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本読もうかな?

 あっという間に5月です。今年もまたコロナ対策で外出を控えることをお願いされる連休となりました。職種によってはカレンダー通りのお休みにはなりませんし、仕事を持っていると休日は家事に手を取られることもあると思います。でも連休はいつもはできないことができそうな気持ちにさせてくれます。私はこんな時こそ本を読もうと思っています。読むつもりで買ったまま積んである本に手をつけるのはいつもこんな時です。読みたい時が読む時といった思いつきに対応できるのは積んであるからだと思います。おとなでもこんな感じですから、子どもにとって身近に本があることは、読書のきっかけになると考えています。 

 ただ子どもの身近に本を準備するためには本を選ばなければなりません。読みたい気持ちに焦点を当てるには自分で選ぶことが大事だという意見もあります。けれど私はひとり読みの経験が浅い時期は自分で本を選ぶ事はさほど重要ではないと考えています。読み始めの子どもたちは手に取った本が自分で読めるのかどうかをおとなが思う以上に気にしているからです。おもしろそうかは挿絵の雰囲気で自分で判断し、その本は自分が読めそうかの助言を欲しがる子は珍しくありません。本の内容ではなく自分の読む力に照らし合わせて選んでいる段階では自分で選ぶことが読もうという意欲につながらないと思います。また自分で本を買うことや本を選ぶことは満足感をもたらし読みたい気持ちに繋がると思います。けれど自分のために買う、自分のために選ぶことは本以外のものでも満足感をもたらします。子どもの場合本が欲しいのではなく買ってもらうことを喜んでいたり、自由に選べる体験を楽しんでいる場合もあり必ずしも読書につながらないこともあります。自分で本を選ぶことは子どもの意欲を摘まない程度に取り入れて、本を選びたいという強い欲求を子どもが感じるようになってから子どもに選ぶ事を任せてもいいのではないかと考えています。読書する楽しみを子どもと分かち合う事ができていれば誰が選んだかは問題にならないと思うのです。それより今日は何をしようと考えたときに、そうだ本を読もうと思えるために、本が身近にあることが大事だと思います。