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図書館の特性

 図書館はすべての人に開かれていますが、利用者に偏りがあると言われています。そのためかある特定の人たちの趣味の場所と捉える人がいます。マニアックなものだと思われているのです。ただ実際図書館を利用していると、趣味の場所と捉えるには多種多様なものが広く浅く揃えられていると感じます。人にもよると思いますが私は趣味に応えるには深みが足りないと感じています。けれどこれが自分の本棚とは違う点であり、図書館の強みでもあると思います。

 図書館は入り口です。興味を持った分野の案内図なのではないかと思います。図書館の蔵書を手がかりに自分の興味の赴くまま知識を広げたり深めたりするものなのだと思います。図書館は図書館独自の整理方法があり、データベース化して図書館同士が情報を共有できるようになっているため、現物がなくともどこにどんな本があるのか追跡できます。だからこそ入り口なのだと思います。

 そして図書館が物足りないという人は、自分の本棚と同じものを図書館に求めるからだと思うのです。自分の本棚は自分の興味の反映です。自分の好奇心に特化していくので、思うさま深めることができますし、いつでも手に取ることができます。自分の本棚でしか叶えられない世界があり、それは図書館の充実とは別のことだと思います。

 図書館の話をしていて噛み合わないと感じるのはここがきちんと整理できていないためではないかと感じています。図書館の特性を利用者に理解してもらうことで満足度が上がると考えています。