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読みの支援MIM

  MIMは,Multilayer Instruction Modelの略で,多層指導モデルという意味です。MIMについては独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所の「多層指導モデルMIM」というサイトに詳しく載っています。それによると「多層指導モデルMIMでは,通常の学級において,異なる学力層の子どものニーズに対応した指導・支援を提供していきます。特に,子どもが学習につまずく前に,また,つまずきが重篤化する前に指導・支援を行うことをめざしている」と書かれています。その中でも「MIM-PM(Multilayer Instruction Model-Progress Monitoring)は,学習が進んでいくにつれ,つまずきが顕在化する子どもを,つまずく前の段階で把握し,指導につなげていくためのアセスメントです。全ての学習領域に影響し得る早期の読み能力,特に特殊音節を含む語の正確で素速い読みに焦点を当て,計2分で実施します。集団でも実施することができます。また,一度でなく,継続的に実施することで,子どもが真の能力を発揮する機会が多く得られるとともに,子どもの伸びについても把握できる」と書かれています。

 上田市ではこのMIMを取り入れた読みの支援が低学年、特に1年生を中心に行われています。以前から興味があったのですが、昨日偶然、MIMを担当していらっしゃる先生とお会いし短時間ですがお話を伺うことができました。そして1年生の現状を伺って予想以上の現実に非常に驚きました。MIMの定義上読みのつまずきが予想され支援を必要とする子どもたちがかなりの割合で存在しているのだそうです。そのため一年生が自分で読むための本として福音館書店のこどものともでは対応できず012から読むことに慣れていく状況だそうです。福音館書店の読んでもらうなら◯歳から自分で読むなら◯歳からという但書は共感できないと以前から思っていましたが自分で読むなら012からというのは出版社どころか私たちにとっても想定外です。この情報を共有する必要があると思いました。こどもたちにとって豊かな環境はサポート体制が様々あることだと考えています。本が読めるようになるという点でMIMと学校図書館は同じことを目指していると言えます。そのため両者が情報共有することは読むことにつまずく子どもたちにとって重要だと感じました。どちらがいいのかではなく理解し合って共存していくことができたらいいと思うのでMIMについて俄然興味が湧きました。MIMに関してはまだ自己紹介段階なのでもう少し整理できたらまた報告したいと思います。