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MIMと学校図書館

 先日、担当の先生のご好意でMIMの授業を見学しました。見学にあたって予習したところによると、MIMは仮名文字の読み,特に「特殊音節」の読みに焦点を当てた学習法です。仮名文字の読みでつまずきを示すかもしれない子どもたちのつまずきを未然に防ぎスムーズに学習を進められる子どもを増やすことを目的としています。読みのつまずきは国語領域だけでなくその後の学習に影響を与えるので、学習の基本となる力を培うことを目的として取り組まれています。MIM-PM(めざせよみめいじん)というアセスメントで子どもたちの言葉の力を測り、それがMIMを機能させています。

 見学して感じたのは学校司書が体験的に感じていたことを可視化するものだということです。子どもたちが何につまずいているのかが客観的に洗い出される授業です。そしてこういった学びが必要になるくらい子どもたちは言葉を習得していないのだと再確認しました。ただ学校図書館でも足並みを揃えてMIMを取り入れた対応をするというより、このアセスメントで洗い出されたことを知っておくことが大事だと思いました。MIMは読みのつまずきを防ぐというひとつのアプローチであり、読みへのアプローチは豊富な方が良いと考えるからです。

 例えば読みのつまずきに特化したMIMの観点で本を見る時、その本は「教材」として考えられているのだと思います。一年生には福音館の012も必要だというのはこの教材としての役割だと実際授業を見学して思いました。ただおもしろいことに MIMの学び方は課題などもゲームの様に示され楽しみながら遊びに近い感覚で進められていきます。読み始めの子どもたちに本を勧める際も学びと楽しみが切り離せない感じがしていますが、アプローチの仕方は違っても言葉の習得というのは楽しみがベースになるものなのだと改めて思いました。本についての情報を豊富に持っている学校図書館はMIMの方針を踏まえた本の情報提供や学級文庫へのサポートなどで連動していければいいのではないかと思いました。