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勢いを感じて

 私たちが立っている今現在という場所はまず時間の流れがあり加えて人の集合体として生活が成り立っているのでその動きを感じていくことが大事なのだと思います。そしてそれは正解が変化することでもあります。まさしく臨機応変という感じでしょうか。どれだけ準備しどれだけ研究しても条件が一つ変わっただけで答えが変わっていくことに徒労感を覚えるのではなくおもしろがれることが大事なのだと思います。そういう意味では年齢を重ねると体力と気力が衰えるためどうしても安定を求め変化を嫌う傾向があると自分を見ても思います。

 先日20代の知り合いの話を聞く機会がありました。車が好きでネットで調べては気に入った中古車を買うのが趣味なのだそうです。実物を見ることなくネットで契約を結び、安くはない品物を取り寄せで買うという感覚も驚きましたが、一般的な会社員で特別高収入だという話も聞かない彼が車というお金のかかる趣味をどうやって実現させているのかも気になりました。聞いてみるとなんでもない事のように副業というかお小遣い稼ぎをしているというのです。それも馬とFXと株というリスクの高そうなものにチャレンジしているのだそうです。競馬と聞くと耳に鉛筆を挟んだおじさんが競馬場に通い詰める姿が思い浮かぶという失礼な先入観があるので若い世代がお小遣い稼ぎに手を出すものだとは思っていませんでした。また投資も知識がないと難しいという先入観があるので一般人が手軽に試すものだとは思っていませんでした。彼の口調から稼げたら嬉しいしお金が貯まればほしいものが買えるからというゆるやかで余裕のある感じが伝わってきて、世代の違いを感じました。けれど彼のお小遣い稼ぎの方法がいいか悪いかは別としてやってみようという気には到底なりませんでした。なんというか勢いが違うとしか言いようがありません。

 でもこう言った話を聞くと同じ世代だけで固まらない方がいいのかもしれないとは思います。世代が同じ方が分かり合える感じはしますが、どんどん世界が狭くなる感じがします。自分が新しいことにチャレンジしていくばかりでなく新しいことを取り入れていく様を見聞きすることも刺激を受け世界が広がる気がします。同じことを選択しないからこそ自分の世界でのヒントになるような気がしました。間口を広くしておくことが意外と大事だと今思っています。