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気になることを分け合う

 私は合唱のグループに入っていて、定期的に夜間の公民館利用をしています。その公民館の入り口のロビーのところや入り口の外にある椅子のところで過ごしている人に会うことがあります。公民館が閉まるまで、カップラーメンを食べていらしたりラジオを聞いていらしたり寝転んだりとお見かけするタイミングでされていることは違いますが、何をするでもなく時間を潰していらっしゃるようにお見受けします。目が合わないようにかミラータイプのサングラスをかけていらして、最初にお見かけした時には夜間ということもありちょっと怖い感じでした。ご存知の通り公民館利用者は公民館に来たら自分たちが利用する部屋へ向かうので入り口に留まっている人は目立ちます。そのため後日公民館の職員の方に不審者というほどではないけれど、気になる人がいらっしゃることをおはなししました。すると既に公民館の職員の方たちも把握されているとのことで、ご自宅にお送りしようとしたり、住む場所の問題だったら相談できる行政の窓口をご案内したりと対応しているのだけれど受け付けてもらえずにいるとのことでした。そしていけないことに公民館には共有の給湯施設やトイレ、利用されていない部屋があるので過ごしやすい場所ではあるようです。そして公民館はその日どの部屋が利用されていてどこが今日空いているのかは誰でもわかるようになっています。利用者団体から無用心だとの声もあり夜間は利用されていない部屋は施錠されるようになりました。

 そして私などは毎週お見かけしているうちに気にならなくなってしまっていたのですが、目立つので心配される方はたくさんいらっしゃるようです。そしてそれぞれの方が交番や市役所など該当すると思われるところへ知らせていらっしゃることを知りました。特に寒くなってきているので外のベンチなどで寝転んんでいらっしゃると心配が募るようです。見て見ぬふりをせずに行動を起こす方がたくさんいらっしゃることに世の中捨てたもんじゃないと思いました。そしてどこに知らせたらいいのか迷う案件ですが、それでも知らせようとすることで関係機関が問題に気がつき普段あまり連携していない部署がつながる可能性があるのだと感じました。縦割り行政といわれますが、どうしても隙間はできます。その隙間を埋めていくのは市民なのではないかと思いました。こんなことを相談していいのか、またどこに相談していいのかわからないといったことでも、例え担当の機関ではなくても思い切って相談していくことで相談する側も相談される側も社会の構造が見えてくるのだと感じます。たくさんの人が気になることは見過ごしてはいけない問題点なのだと感じます。そして担当する部署がない隙間に落ち込んでいる問題も結構あるかもしれないと思いました。